草餅の葉っぱを食べますか?
最近見たテレビ番組でそんな会話が交わされていました。
私の住む地方では、草餅には葉っぱかついていません。
みどり色の草を練りこんだ餅の中にあんこが入っているものを、草餅と呼びます。
そのため、葉っぱを食べるかという議論に違和感があったのです。
地方によっては草餅に葉っぱがついていることもあるのか?そう思い調べてみることにしました。
葉っぱで包むかしわ餅おいしそうな香りがしても食用には適さない
草餅の葉っぱを食べますか?
その問いかけをしたのはドラマの中の主人公でした。
しかし、草餅に葉っぱがついているなんて聞いたことがありません。
これは、ドラマの展開上の小道具に過ぎなかったのかもしれません。
インターネットで調べてみたところ、餅と呼ばれるものに葉っぱがついているとしたら「かしわ餅」と「桜餅」が一般的のようです。
もちろん私の住む地方でもこれらが一般的なので、一つずつ考察していきます。
まず「かしわ餅」ですが、葉っぱは食べません。
幼いころから「食べてはいけない」としつけられてきたのが一番の理由ですが、何よりも葉っぱに厚みがあるので、お世辞にも食感が良いとは思えないからです。
では、なぜ食べもしない葉っぱで餅を包んでしまったのか?
その理由は香りにありました。
かしわ餅を手に取って鼻に近づけると、非常に良い香りがすると思いませんか?
それはかしわの葉の香りだったのです。
また、葉っぱで包むことで餅の表面の乾燥を抑えられるので、長く柔らかな食感を味わえるというメリットもあります。
桜餅の葉っぱは食べられるオオシマザクラの葉の塩漬けがポピュラー
次に、桜餅に巻かれた葉っぱですが、これは私が住む地方でも食べます。
「かしわ餅の葉っぱは食べてはいけないけど、桜餅の葉っぱは食べていい」
やはりそうしつけられたというのが大きな理由です。
また、塩漬けした葉っぱが包み込んだ餅に適度な塩気を与えてくれるので、中のあんこの甘みとバランスよくなじみます。
そして、これもかしわの葉っぱと同じなのですが、桜の香りがほのかに漂うことで、季節を感じたり食欲増進の手助けになったりします。
ところで、桜餅には桜の葉っぱが巻いてあるわけですが、この葉っぱはどの種類の桜の葉っぱでも良いのでしょうか?
日本人ならば、数種類の桜の名前を挙げることは、そう難しくありません。
しかし、実は桜は100種類以上に分類することができるのだそうです。
果たして、桜餅に使う葉っぱは、どの種類の桜の葉っぱを使えばいいのでしょうか?
また、そもそもどれでも食べていいのか?近所に生えている桜の木から出ている葉っぱでも構わないのか?という疑問もあります。
現在数多く用いられているのは、オオシマザクラと呼ばれる種類なのだそうです。
大きさや柔らかさ、また裏面の産毛も少ないことを理由に選ばれています。
しかし、オオシマザクラでなければ桜餅の葉っぱが作れないというわけではありません。
食感の差に過ぎないので、ご近所に生えている桜の木の葉っぱでも一向にかまわないわけです。
ただし、種類に関係なく、しっかりと塩漬けすることが大事です。
生で食べてはいけません。
餅を葉っぱでつつむのは食べものを長持ちさせたい昔の人の知恵
餅に塩気を含ませたかったり香りをつけたかったりしたのであれば、別に桜の葉っぱでなくても良かったはずです。
では、昔の人は、なぜ桜餅を葉っぱで巻こうと考えたのでしょうか?
桜の木には水をきれいにする効果があると考えられており、桜餅を巻くことで長持ちさせられると考えていたようです。
考えてみたら、ちまきやおにぎりを竹の皮で包む理由もそれに似ています。
竹の皮には殺菌作用や防腐作用があることが分かっています。
現代ではこれらの作用を起こすものは他にも存在しますが、昔の人は生活の知恵で殺菌や防腐といった対策を行っていたことがよくわかります。
